非常食用のおにぎりには、開封してそのまま食べられるタイプと、水やお湯を入れて作るアルファ米タイプがあります。
どちらも長期保存できる商品がありますが、必要な水、調理時間、重さ、備蓄のしやすさが異なります。
結論からいうと、避難直後や防災リュックには、待ち時間がなく水も使わない「そのままタイプ」が便利です。一方、自宅でまとめて備えるなら、乾燥状態で軽く、省スペースな「水で作るタイプ」が向いています。
どちらか一方だけを選ぶのではなく、持ち出し用と在宅避難用に分けて組み合わせると、災害時の状況に対応しやすくなります。
- 非常食用おにぎりの2つのタイプ
- 水なしタイプと加水タイプの違い
- 必要な水量と待ち時間
- 防災リュックに向いているタイプ
- 非常食のおにぎりを選ぶポイント
非常食のおにぎりは2種類ある
非常食用のおにぎりは、調理方法によって大きく2種類に分けられます。
- 袋を開けてそのまま食べるレトルトタイプ
- 水またはお湯を入れて作るアルファ米タイプ
同じ「5年保存のおにぎり」でも、すぐ食べられるとは限りません。購入前に、調理方法まで確認する必要があります。
開封してそのまま食べるタイプ
そのまま食べるタイプは、炊飯・成形されたおにぎりが長期保存用の袋に密封されています。
水、お湯、電子レンジ、カセットコンロを使わず、開封後すぐに食べられるのが特徴です。
株式会社万福の「万福そのまんまおにぎり」など、常温で5年間保存できる商品も販売されています。
調理できない避難直後や、車内での立ち往生、防災リュックに入れる食料として使いやすいタイプです。
水やお湯で作るタイプ
水で作るタイプには、一度炊いた米を乾燥させたアルファ米が使われています。
袋に水またはお湯を入れて待つと、食べられる状態のおにぎりが完成します。
代表的な商品が「尾西の携帯おにぎり」です。袋の中で三角形にできあがるため、自分の手で握る必要はありません。
乾燥状態で保管するため、そのまま食べるタイプより軽く、まとまった数を収納しやすいのがメリットです。
そのままタイプと水で作るタイプの違いを比較
| 比較項目 | そのまま食べるタイプ | 水で作るタイプ |
|---|---|---|
| 食べ方 | 開封後そのまま食べる | 水またはお湯を加えて戻す |
| 必要な水 | 不要 | 1個約59~67mlの商品がある |
| 待ち時間 | なし | お湯約15分・水約60分の商品がある |
| 保存期間 | 5年の商品がある | 5年の商品がある |
| 保管時の重さ | 1個約100gの商品がある | 1個約42~45gの商品がある |
| 食べるときの量 | 約100gの商品がある | 出来上がり約104~109gの商品がある |
| 味の種類 | 商品によって異なる | 尾西は4種類 |
| 価格 | 比較的高くなりやすい | セット商品を探しやすい |
| 防災リュック | すぐ食べられるが重い | 軽いが水を一緒に持つ必要がある |
| 在宅避難 | 災害直後に便利 | まとめて備蓄しやすい |
水で作るタイプの約42~45gは、調理前の乾燥した状態の重さです。水を加えると、約104~109gのおにぎりになります。
食べるときの量は大きく変わりませんが、防災リュックに入れて運ぶときの重さには差があります。
結論|持ち出し用と在宅避難用で使い分ける
水なしタイプと水で作るタイプは、どちらが一方的に優れているわけではありません。使用する場面に合わせて選ぶことが重要です。
防災リュックにはそのままタイプ
避難所へ移動する場合は、すぐに水やお湯を確保できるとは限りません。
そのままタイプなら、袋を開けてすぐに食べられるため、次の場面で役立ちます。
- 避難直後で調理する余裕がない
- 飲料水を食事に使いたくない
- カセットコンロを持ち出せない
- 車内で長時間待機する
- 子どもや高齢者が空腹を訴えている
ただし、水分を含んだ商品は乾燥タイプより重くなります。防災リュックの重量を抑えるため、必要以上に詰め込みすぎないようにしましょう。
在宅避難には水で作るタイプ
自宅で避難生活を送る場合は、保存水や調理場所を確保しやすくなります。
水で作るアルファ米タイプは、保管時に軽く、薄い袋に入っているため、家族分をまとめて収納しやすいのがメリットです。
お湯を使えば調理時間を短縮でき、温かい状態で食べられます。熱源が使えない場合も、水を入れて時間を置けば作れる商品があります。
両方を組み合わせるのがおすすめ
最も実用的なのは、2種類を組み合わせる方法です。
例えば、1人分として次のように分けられます。
- 防災リュック:そのまま食べるタイプを1~2個
- 自宅の備蓄:水で作るタイプを数個
- 普段の食事:パックご飯や市販食品をローリングストック
そのままタイプは災害直後に使い、水で作るタイプは状況が落ち着いてから食べると、水と備蓄スペースを効率よく使えます。
そのまま食べられる非常食おにぎりのメリット
水・お湯・熱源がいらない
最大のメリットは、調理に必要なものがないことです。
断水すると、確保した水は飲用、服薬、歯磨きなどにも必要になります。食事に水を使わなくて済むため、保存水を節約できます。
カセットコンロや鍋も必要なく、袋から直接食べられる商品なら洗い物も発生しません。
待ち時間なしですぐ食べられる
アルファ米は、お湯で約15分、水では約60分待つ商品があります。そのままタイプなら、開封後すぐに食べられます。
災害直後は、避難、安否確認、片付けなどに追われます。空腹になってから調理を始める余裕がない状況では、待たずに食べられることが大きな利点です。
調理の失敗が起こりにくい
アルファ米タイプでは、水量を間違えたり、具材を混ぜ忘れたりする可能性があります。
そのままタイプは調理工程がないため、説明を読みながら作る必要がありません。暗い場所や慌ただしい状況でも利用しやすい食品です。
そのまま食べられるタイプのデメリット
乾燥タイプより重い
そのままタイプは、すでに水分を含んでいます。1個約100gの商品を5個入れると、食品だけで約500gになります。
一方、尾西の携帯おにぎりは、調理前なら1個約42~45gです。ただし、実際に食べるには水も必要なので、防災リュック全体の重さで比較することが大切です。
価格が高くなりやすい
そのまま食べられて5年間保存できる商品には、長期保存を可能にする製造方法や包装が使われています。そのため、一般的な市販のおにぎりや加水タイプより価格が高くなる場合があります。
すべての主食を水なしタイプにするのではなく、避難直後に必要な食数に絞ると費用を抑えられます。
実店舗では見つけにくいことがある
水なしで5年保存できるおにぎりは、一般的なスーパーやコンビニに常時置かれているとは限りません。
公式通販、防災用品店、Amazon、楽天市場などを確認する方が見つけやすいでしょう。ただし、取扱商品や在庫、価格は時期によって変わります。
水で作る非常食おにぎりのメリット
軽くて省スペース
アルファ米タイプは水分を抜いた状態で保存されているため、軽くてコンパクトです。
尾西の携帯おにぎりは、1袋の内容量が約42~45gです。家族分をまとめて備蓄する場合や、持ち出す食料の重量を抑えたい場合に向いています。
水でもお湯でも作れる
尾西の携帯おにぎりは、お湯だけでなく水でも作れます。熱源がなくても、飲用できる水を確保できれば調理可能です。
お湯なら約15分、水なら約60分が目安です。水で作る場合は時間がかかるため、空腹になる前に準備を始めましょう。
味を選びやすい
尾西の携帯おにぎりには、次の4種類があります。
- 鮭
- わかめ
- 五目おこわ
- 昆布
同じ味だけを大量に備えるより、複数の味を組み合わせた方が飽きにくくなります。
味ごとの原材料やアレルギー物質は異なります。わかめと昆布は、公式規格上「特定原材料等28品目不使用」とされていますが、購入時には手元の商品表示を改めて確認してください。
水で作るタイプのデメリット
飲用できる水が必要
尾西の携帯おにぎりには、1個当たり約59~67mlの水が必要です。
少量に見えますが、家族4人が1個ずつ食べる場合は、約236~268ml使用します。食事用の水も考慮して、飲料水を備蓄しなければなりません。
必要な保存水の計算は、以下の記事で詳しく解説しています。
水では完成まで約60分かかる
お湯なら約15分ですが、水で作る場合は約60分待つ必要があります。
お腹が空いてから作り始めると、1時間が長く感じられる可能性があります。食事時間を決め、早めに水を入れておくのがおすすめです。
冬場など水温が低い環境では、出来上がり方が変わる可能性があります。実際の商品に記載された調理方法を優先してください。
作り方を間違える可能性がある
アルファ米のおにぎりは、単に袋へ水を入れるだけではありません。
商品によって異なりますが、一般的には次のような手順があります。
- 袋を開ける
- 脱酸素剤を取り出す
- 袋の底を広げる
- 具材が均一になるように振る
- 注水線まで水またはお湯を入れる
- チャックを閉じて待つ
- 袋の表示に従って開封する
暗い場所でも作れるように、購入後に一度は作り方を確認しておきましょう。
尾西の携帯おにぎり4種類を比較
| 種類 | 必要水量 | 出来上がり量 | カロリー | 主なアレルギー物質 |
|---|---|---|---|---|
| 鮭 | 67ml | 109g | 152kcal | さけ |
| わかめ | 67ml | 109g | 151kcal | 特定原材料等28品目不使用 |
| 五目おこわ | 59ml | 104g | 168kcal | 小麦・大豆 |
| 昆布 | 67ml | 109g | 150kcal | 特定原材料等28品目不使用 |
五目おこわだけ必要水量と出来上がり量が異なるため、複数の味を同時に作るときは注意が必要です。
また、アレルギー対応は味によって違います。「尾西の携帯おにぎりだから全部同じ」と判断しないようにしましょう。
尾西の携帯おにぎりの作り方や口コミ、販売店については、以下の記事で詳しく紹介しています。
尾西の携帯おにぎりの口コミは?どこで売ってる・作り方・賞味期限を解説
非常食用おにぎりの選び方
水なしで食べる必要があるか
まず、使用する場面を考えます。
防災リュック、車、職場の個人用備蓄など、調理できない可能性が高い場所には、そのまま食べられるタイプが向いています。
自宅に保存水とカセットコンロを備えている場合は、水で作るタイプも選択できます。
必要な水量と待ち時間を確認する
パッケージに「水でも作れる」と書かれていても、完成までの時間は商品によって異なります。
次の項目を購入前に確認しましょう。
- 1個に必要な水量
- お湯を使う場合の時間
- 水を使う場合の時間
- 水温による注意書き
- 食べる前に必要な作業
1個の量とカロリーを確認する
非常食用おにぎりは、商品によって量やカロリーが異なります。
尾西の携帯おにぎりは、出来上がり約104~109g、1個約150~168kcalです。万福おにぎりは1袋100gで、公式販売ページでは味によって約175~181kcalの商品が確認できます。
成人の一食としては、おにぎり1個だけでは少ないと感じる可能性があります。必要に応じて、缶詰、スープ、栄養補助食品などを組み合わせましょう。
家族が食べられる味を選ぶ
保存期間が長くても、家族が食べられない味では十分な備えになりません。
子どもには辛味の少ない味、高齢者には食べ慣れた味など、家族構成に合わせて選びます。大量購入前に少量を試せる商品があれば、平常時に確認しておくと安心です。
アレルギー表示を確認する
同じシリーズでも、味によって使用されている原材料が異なります。
アレルギーがある人は、商品名やシリーズ全体の説明ではなく、味ごとの表示を確認してください。製品改良によって原材料が変わる可能性もあるため、購入した商品のパッケージ表示を優先します。
購入時点の賞味期限を確認する
「5年保存」は、一般的に製造時点からの保存期間を表しています。購入日から丸5年間保存できるとは限りません。
通販で購入するときは、残存期間に関する説明を確認し、商品が届いたら賞味期限を備蓄リストに記録しましょう。
非常食のおにぎりは1個で足りる?
非常食用おにぎり1個は、商品によって約150~180kcalです。そのため、多くの成人にとって1個だけでは一食分として少ない可能性があります。
ただし、必要量は年齢、体格、活動量、健康状態によって変わります。
成人はおかずやスープを組み合わせる
成人の場合は、おにぎりを2個にするか、次の食品を組み合わせる方法があります。
- ツナ・サバ・鶏肉などの缶詰
- 常温保存できるレトルトおかず
- 野菜スープ
- ようかんや栄養補助食品
おにぎりだけでは炭水化物中心になるため、たんぱく質や野菜を補える食品も備えておきましょう。
子どもや小食の人には調整しやすい
子どもや小食の人には、おにぎり1個を基準にして、おかずやお菓子で量を調整できます。
ただし、乳幼児、高齢者、飲み込む力が低下している人には、米の硬さや粘りが適しているか個別に確認してください。
非常食のおにぎりはどこで売ってる?
非常食用おにぎりは、次の場所で取り扱われることがあります。
- Amazon
- 楽天市場
- メーカー公式通販
- 防災用品専門店
- ホームセンター
- アウトドア用品店
- 一部のスーパー
尾西の携帯おにぎりは通販で複数のセット商品を探しやすい一方、水なしタイプは公式通販や防災用品店を中心に確認する必要があります。
実店舗では、食品売り場ではなく、防災用品・アウトドア用品・保存食の特設売り場に置かれる場合もあります。
在庫や取扱商品は店舗・時期によって変わるため、確実に購入したい場合は、訪問前に店舗へ確認してください。
非常食のおにぎりに関するよくある質問
尾西の携帯おにぎりは水なしで食べられますか?
尾西の携帯おにぎりは、袋を開けてすぐ食べる商品ではありません。水またはお湯を加えて戻す必要があります。
完成後は袋から直接食べられますが、調理には飲用できる水が必要です。
普通のおにぎりは非常食になりますか?
コンビニや家庭で作った一般的なおにぎりは、5年間保存できる非常食ではありません。
購入または調理した当日に食べる食品として考え、長期備蓄には、常温・長期保存用として製造された商品を選びましょう。
水道水で作ってもよいですか?
安全に飲める水道水であれば使用できます。断水後に給水が再開しても、水の安全性について案内が出ている場合は、その内容に従ってください。
浸水した井戸水や、飲用できるか分からない水は使わず、保存水など安全が確認された水を使用します。
賞味期限が切れた非常食おにぎりは食べられますか?
賞味期限は、おいしく食べられる期限を示すものですが、期限を過ぎた商品の安全を一律に保証することはできません。
袋の膨張、破損、液漏れ、異臭などがある商品は食べないでください。非常時に期限切れ食品へ頼らなくて済むよう、期限前に消費して新しい商品へ入れ替えるのが基本です。
防災リュックには何個入れればよいですか?
おにぎりだけで必要な食事をすべて賄うのではなく、調理不要のパン、缶詰、栄養補助食品などと組み合わせます。
防災リュックには、避難直後にすぐ食べる分として、1人1~2個の水なしタイプを入れる方法があります。リュックの重さや、ほかの食料とのバランスを見て調整してください。
より多くの食料は、自宅の備蓄として分散して保管すると持ち運びの負担を抑えられます。
まとめ|非常食のおにぎりは2種類を使い分けよう
非常食用のおにぎりには、そのまま食べるタイプと、水やお湯を入れて作るタイプがあります。
- 避難直後には水なしでそのまま食べるタイプが便利
- 在宅避難には軽くて収納しやすい加水タイプが便利
- 尾西の携帯おにぎりには約59~67mlの水が必要
- 尾西はお湯で約15分、水で約60分が目安
- 水なしタイプには常温で5年保存できる商品がある
- 1個だけでは成人の一食として少ない場合がある
- 購入時には味ごとのアレルギー表示を確認する
防災リュックには、そのまま食べられるおにぎりを入れ、自宅には水で作る軽量タイプをまとめて備えると、それぞれのメリットを生かせます。
水を使わずに食べられる主食やおかずも確認したい方は、以下の記事も参考にしてください。
水なしで食べられる非常食おすすめ|調理不要のご飯・おにぎりも紹介
アルファ米と保存用おにぎりの違いについては、以下の記事で詳しく比較しています。
アルファ米と保存用おにぎりはどっちがおすすめ?量・水・食べやすさを比較


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